「オーストラリア」 [★★★]
原題: AUSTRALIA
監督: バズ・ラーマン
脚本: バズ・ラーマン/スチュアート・ビーティー/ロナルド・ハーウッド/リチャード・フラナガン
原案: バズ・ラーマン
出演: ニコール・キッドマン/ヒュー・ジャックマン/ブランドン・ウォルターズ/デヴィッド・ウェンハム
2008年/オーストラリア映画
★★★
<感想>
3時間近くの長い映画だったけど、わりと全体的に楽しく見れました。
テーマがわんさかあって次から次へと事件が起きるので、追いかけてるだけで時間が過ぎちゃう感じです。
前半はアボリジニへの差別や軍への食肉用の牛の独占販売などがテーマで西部劇風。
同じくニコール・キッドマン主演の「遥かなる大地へ」を思い出したりもした。
もしくは「風と共に去りぬ」とか。
貴婦人のサラが夫の遺志を継ぎ、牛追いのドローヴァー、白人とアボリジニのハーフである男の子ナラたちと、港町まで1500頭もの牛を運ぶストーリーが、美しいオーストラリアの大自然をバックに展開される。
ライバルの執拗な邪魔が入るんだけど、ナラがアボリジニの不思議な力を持っているシーンがあったり、サラとドローヴァーのロマンスもあったりして、一大叙事詩のようで飽きさせない。
無事到着して牛を軍に販売することもでき、こんな風に一応完結しちゃって、あと半分どうするんだろう?と思ったら、全然別のストーリーが始まるの。
後半は西部劇から一気に戦争ものへ。
家族のように暮らし始めたサラ、ドローヴァー、ナラが、それぞれの生き方の違いでバラバラになりかけ、さらに太平洋戦争での日本軍の空襲により、生死さえ分からないというような話になる。
最後に政府がアボリジニや「盗まれた世代」に対して正式に謝罪したというクレジットが入り、「あ、そうだ、それもテーマだった」と改めて思い出すような、忙しい映画です。
でもとにかくニコール・キッドマンがきれい!
ちょっと褒め過ぎだけど、ストーリー展開のいろんな強引さを黙らせるような、迫力ある美しさがあって、それだけでも見る価値ありと思いました。
最後に監督がバズ・ラーマンと知って、「そうか、彼の映画だったからおもしろかったのか」と個人的に納得。
偉そうですが、この映画をもし違う人が撮ってたら、ただただ長いだけで絶対おもしろくなかったと思う。
お薦めとは言わないけど、なんか見れちゃう映画でした。
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