「マイレージ、マイライフ」 [★★★]
原題: UP IN THE AIR
監督: ジェイソン・ライトマン
脚本: ジェイソン・ライトマン/シェルドン・ターナー
原作: ウォルター・カーン(「マイレージ・マイライフ」)
出演: ジョージ・クルーニー/ヴェラ・ファーミガ/アナ・ケンドリック
2009年/アメリカ映画
2009年ゴールデン・グローブ脚本賞(ジェイソン・ライトマン/シェルダン・ターナー)/NY批評家協会賞: 男優賞(ジョージ・クルーニー)など他多数(アカデミー賞作品賞ノミネート)
★★★
<あらすじ>
解雇通知を仕事とするライアンは、年間300日以上出張でアメリカ中を飛び回わり、そんな生活に彼なりの哲学を見いだし、気楽なシングルライフを楽しんでいた。
しかし新人社員ナタリーの改革案により、その仕事をweb回線で行うことになりかける。
100万マイル飛ぶことが人生の目標だったライアンは猛反発したため、ナタリーに現実を見せるべく、出張を共にすることになってしまう...。
<感想>
私には全体的に悲しい映画に感じた。
まず、ライアンの哲学に共感を持てなかった。
と言うのは、長年楽しみ、守ってきた彼の生き方を、新人社員に翻弄されて、挫折してしまうのが残念だったんだ(ナタリーみたいな若い子っているな~って、むかついたのもある)。
妹の結婚式で家族らしいことをしたからかもしれないけど、転勤がなくなると決まった途端、それまでライトに繋がっていたアレックスを自宅まで追いかけるほど、アイデンティティーが崩れてしまう。
しかも同種の人間だと思ってきたアレックスには、実は家庭があることを知ったり、さっき書いたように仕事のやり方が変わったりで、ライアンはまるで落ちぶれた人みたいになってしまうのね。
結局ナタリーが辞めたことで、仕事じたいは元通りにもなったし、夢の100万マイルも達成できるんだけど、1度人に繋がりを求めてしまった後のライアンの生活はきっと孤独感を感じずにはいられなくなると思うから...。
確かにみんなそういうところがあるけど、ライアンの価値観てそんなに脆いものだったんだ...と感じるだけに終わってしまったかな。
その奥の普遍性まで見られてたら、きっといい映画になったと思うんだけど。
コメント 0